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専門性を最大限に活かせる。

山口健太さんがたどり着いた「英語パーソナルトレーナー」という仕事。

「英語のパーソナルトレーナー」という仕事をご存じですか? 主に1対1の指導により、短期で大幅な英語力アップを可能にする英語指導のスペシャリストのことです。ここ最近、ビジネスパーソンを中心に、英語学習にパーソナルトレーナーをつけるという選択が話題となっています。

今回は、英語のパーソナルジム『StudyHacker ENGLISH COMPANY』で働くパーソナルトレーナーへのインタビューをお届けします。お話を聞かせてくださったのは、山口健太さん。大学院卒業後、教員からイギリス留学を経て、英語のパーソナルトレーナーになった山口さんに、詳しくお話をうかがってきました。

受験勉強で英語の楽しさに目覚めた

——今日は色々とお話を聞かせてください。よろしくお願いします。

山口トレーナー:よろしくお願いします。

——では早速、山口トレーナーの経歴について大まかに教えてください。

山口トレーナー:北海道大学および北海道大学大学院で応用言語学などを学び、卒業後は教員になりました。その後教員を辞め、イギリスのランカスター大学に留学。現地でさらに言語学の知見を磨き、現職へ至ります。

——それでは詳しくお話をおうかがいしたいと思います。英語に興味を持ったきっかけや、英語学習経験について教えてください。

山口トレーナー:中学生のときにALTの先生と会話をし、楽しいと思ったのが英語を好きになったきっかけです。その後大学受験のために本気で勉強し始めたところ、のめり込んでいき、英語や言語そのものについて強く興味を持つようになりました。大学で専門的に学びたいと思い始めたのはこの頃からです。

——大学・大学院では、何を学ばれたのですか?

山口トレーナー:学部では認知言語学を、大学院では認知言語学の英語学習への応用について研究しました。

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専門性を活かせる環境を求めて

——その後、教員になっていますね。その頃のお話を聞かせてください。

山口トレーナー:大学や大学院で学んだことを教育の現場で実践したいと考え、高校の英語教員になりました。しかし、勤務校では、全クラスで授業内容や進度を合わせるため、一律に同じ教材を使って同じように教えることになっていました。学校では生徒全員に均質な指導をする必要があるため、それは仕方のないことだったとは思います。

また、そもそも教員の業務は多岐に渡って忙しく、もっと教科指導・研究に集中したいと常に思っていました。

3年間教員として勤めた頃、自分が好きな言語・言語学という領域についてもっと深く研究したいという気持ちが今までにないほど大きくなり、イギリスのランカスター大学大学院への留学を決めました。ランカスター大学は言語学部門の大学ランキングが高く、私の専門である「認知言語学の心理言語学的な実証研究」の分野で世界的に有名な先生もいらっしゃいました。この留学は非常に有意義な経験でした。

——そして、帰国後に英語のパーソナルトレーナーになったのですね。

山口トレーナー:そうです。帰国後は、自分の専門性を活かしつつ、英語指導に集中できる環境を求めていました。そんなとき、自分が目指してきた「科学的な知見を教育に生かす」ということを実践しているENGLISH COMPANYというスクールがあることを知りました。「第二言語習得研究の知見に基づいた科学的なメソッドで英語指導を行おう」というメッセージに惹かれ、ここなら希望を叶えられるかもしれないと期待しました。

——そうして、実際にパーソナルトレーナーとして働き始めた当初はどのように感じましたか?

山口トレーナー:言語学や英語教授法などについて専門的に学んできた人が多く在籍していて、お互いに多くのことを学び合える環境にいると感じました。入社後すぐの新人研修の帰りの電車の中で、同期と学問的な知見や英語学習について語り合ったことは良い思い出です。自分と同じようにアカデミックな分野に興味を持つ人たちと、普通に専門的な会話ができる環境にいられて、自分は恵まれているなと思いました。

新人研修はパーソナルトレーナーとして働く上で必要不可欠なものでした。学問的な知見がどうカリキュラムに落とし込まれ、それを踏まえてどうトレーニングするのかを実践形式で身につけることができました。実際に現場で経験を積み、実績を残してきた先輩トレーナーがていねいに指導してくれましたから、それまで1対1の形式で教えた経験があまりなかった私でも、安心してトレーニングに臨めるようになりました。

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知識と経験に基づく指導を目指す

——今では多くの受講生を担当されていますが、何か印象に残ったエピソードはありますか?

山口トレーナー:これまで担当した受講生の中には、英語力を伸ばせたことで海外転勤の夢を叶えたり、仕事の効率が上がったと喜んでくださった方がたくさんいます。

その中でも特に印象に残っているのは、ある生徒さんが最終トレーニングで、「TOEIC®のスコアがこんなに上がるとは思っていませんでした。京都には外国人が多いからという理由で何となく英語を勉強し始めましたが、90日間毎日英語に取り組むことができて、自信になりました。」と言ってくださったことです。私に限らず、どのトレーナーも、個々の生徒さんの学習フェーズや課題に合わせたベストな学習プランを提案できるよう、日々真剣に向き合っています。ですから、その言葉をいただいたときは報われた気持ちになりました。このように、生徒さんの成果や達成を近くで共有できるのは、トレーナーとして何事にも代えがたい喜びです。

——素敵なお仕事ですね。

それでは、山口トレーナーの今後の目標を教えてください。

山口トレーナー:自分がこれまで学び蓄えてきた知識に加え、英語パーソナルトレーナーとしての経験から得てきたものをフルに活かし、一人でも多くの英語学習に悩める方のお役に立ちたいと考えています。またそうして自分が身につけてきた全てのものを後進の指導に役立て、会社としてサービス全体の質を向上させていく一助になればとも思っています。

——最後に、これからパーソナルトレーナーとして働いてみたいとお考えの方にメッセージをお願いします。

山口トレーナー:英語を教える仕事は多くありますが、その中でも英語のパーソナルトレーナーというのは、大学や大学院で専門的に学んだことを最大限に活かせるものだと思います。せっかく身につけたその知識を活用しないのはもったいないことであり、活すことで人の役に立つ方法があると信じています。

英語についての専門性を活かして仕事をしたい、指導にもっと集中したい、英語教育への思いがある仲間たちと一緒に働きたい、という気持ちを持っているならチャレンジしてみる価値はあると思います。